名古屋グランパスが初勝利もJ2降格さえちらつく異常事態 稲垣祥「悪循環になってきたという印象は否めない」 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 しかし、それにしても、だ。

 開幕早々、これほどの大きな躓きは、まさかの事態と言っていい。

 第4節にして今季初勝利を手にし、ようやく臨戦態勢が整い始めたように見える名古屋だが、ここからどれだけ巻き返すことができるのだろうか。

 よくも悪くも、実力接近がJ1リーグの特徴。開幕前には優勝候補と目されていたクラブがJ2へ降格してしまうなどという異常事態も、さほど珍しいことではない。

 今季の名古屋にしても、まさかの躓きがあとを引き、そのままズルズルと低迷が続いてしまうことも、ありえないシナリオではないのだ。

 開幕から3連敗のあと、ようやく初勝利を手にしたとはいえ、その内容は1年前に比べてまだまだ心許ない。

 だからこそ、「次の1勝がとても大事になる」と長谷川監督。「長かった初ゴール、初勝利だったが、ここからはい上がっていけるようにしっかりと準備していきたい」と、早くも次戦以降に視線を向ける。

 明るい兆しは見えた。だが、ひと息つくのはまだ早い。

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