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現役のサッカー日本代表・森下龍矢がセカンドキャリアに興味津々!? 大学時代には就活を経験 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Maskai

 数週間後には日本代表戦を控えている現役サッカー選手が、セカンドキャリアのセミナーに参加するというのは、何とも不釣り合いな感じもするが、当の本人はそんな見方を否定する。

「サッカー人生に幕を下ろさなきゃいけなくなった時に何もできないのって嫌だよねっていうネガティブなセカンドキャリアじゃなくて、現役中であっても何かやりたいことをいっぱい見つけて、いろんなことにトライしてみる。やりたいことが100個あったら、(全部トライしてみれば、本当にやりたいことや続けたいことが)3つくらいは見つかると思うので、それを現役中に育てていく、みたいな感じです。

 そのうえで、『もうサッカーはやりきったな』となった時に、『ちょっと次を楽しんできます』くらいにポジティブなほうが気持ちいいなと思いますけどね」

 サッカーができなくなかったからやるのではなく、それをやりたいからやる――。

 その前向きな発想は、プロアスリートとなった今に始まったことではなく、明治大学在学中にさかのぼると森下は言う。

「大学3年生の時ですね。プロ(Jクラブ)の練習参加に行った時に、しっかりやっている人もいれば、そうじゃない人もいるっていうなかで、本当にこれが正しい道なのかなって、何かそういうのをすごく感じた瞬間があって......」

 ひと口にJクラブと言っても千差万別。高いプロ意識が浸透しているクラブもあれば、そうでないクラブもあるだろう。

 実際、森下と仲がよかったサッカー部の先輩のなかには、「本当に(Jリーグの)第一線で活躍する可能性がある選手でも、サッカーじゃなくて就活(一般企業への就職)を選ぶ人もいた」といい、森下自身もそれをきっかけに損害保険会社に就職活動をしたという。

 森下が続ける。

「J2やJ3で(サッカーが)できるっていうオファーをもらっても、それでも(一般企業に)就職して自分は社会で活躍したいんだっていう(先輩の)意志を感じ、僕も正しい道をしっかり自分で選びたいなと思いました」

 現在の森下の思考が、「大学時代にそういう先輩たちのカッコよさに触れることができた」ことが大きく影響しているのは間違いない。盲目的にサッカーがすべてだとは考えず、常に視野を広く持ってきたからこそ、彼は現在の地位までたどり着くことができたのだろう。

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