FC東京が繰り返しチャンスを作った攻撃の形。今季のポジショナルプレーは視界良好

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer 
外に展開して相手を釣り出し、安部がポケットを取ってサイドをえぐった

 FC東京は、後半頭から安部がトップ下に入ったことで、中間ポジションでうまく起点を作ったり、サイドや前線で起点ができた時に裏へ抜けたりと、攻撃がうまく機能するようになった。

外への展開で相手SBを釣り出し、安部がポケットに入ってクロス。これがオウンゴールにつながった外への展開で相手SBを釣り出し、安部がポケットに入ってクロス。これがオウンゴールにつながったこの記事に関連する写真を見る このシーンでも安部は松崎快の背後に立ち、浦和が捕まえづらいポジションを取っている。ここで生きるのがワイドに張ったバングーナガンデだ。小泉慶からライン際のバングーナガンデにパスを通したことで、サイドバックの酒井宏樹を釣り出すことができた。

 ここでハーフスペースが空くと、安部は素早く反応してポケットへ走り込む。この時、アレクサンダー・ショルツはディエゴ・オリベイラがいるため簡単に中央を空けられない。

 背後を取られて遅れた松崎が対応するしかなく、安部は綺麗に抜け出した。さらに安部は、遅れてスライディングしてくる松崎を切り返しでかわしクロス。これが小泉佳穂に当たってオウンゴールとなった。

 FC東京がバングーナガンデで幅、安部で深さを取る鮮やかなコンビネーションで浦和の右サイドを崩した場面だった。

 FC東京はこれだけではなく、何度か同じような形からチャンスを作っており、アルベル・プッチ・オルトネダ監督が目指すサッカーの形が垣間見えるシーンでもあった。次節、柏レイソル戦でもFC東京の崩しの形が見えるか、期待したい。

◆【動画】Jリーグ第1節 FC東京vs浦和レッズ ハイライト
(FC東京の先制シーンは、2分41秒~3分36秒)

プロフィール

  • 篠 幸彦

    篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)

    1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。

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