101回目の高校サッカー選手権で頂点に立つのはどこか。昌平、前橋育英、大津......。優勝候補各校の戦力、注目選手をチェック

  • text by Matsuo Yuki

第101回全国高校サッカー選手権大会展望 後編

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第101回全国高校サッカー選手権大会の展望を、ユースサッカーを取材する3人のライターに聞く。後編はトーナメントの右の半分の注目校を紹介。優勝候補が集まったブロックあり。初出場校にも注目だ。

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夏のインターハイ優勝の前橋育英。夏冬連覇なるか photo by Morita Masayoshi夏のインターハイ優勝の前橋育英。夏冬連覇なるか photo by Morita Masayoshiこの記事に関連する写真を見る

【東山は上位進出のチャンス】

前大会ベスト4の高川学園が入ったブロック前大会ベスト4の高川学園が入ったブロックこの記事に関連する写真を見る――前大会ベスト4の高川学園(山口県)が入ったブロックはどうですか?

土屋 東山(京都府)はいいところに入った気がしますね。

松尾 大チャンスですね。

森田 今年の選手たちは1年生の頃から試合に出ているから、経験値があって勝者のメンタリティーもあるし、サッカーを知っています。攻撃のパターンが豊富で、つなぎながら速いサッカーもできて、夏以降はセットプレーもやってきた。

 なかなか止められないんじゃないかなって思います。今年こそはと燃えています。福重良一監督も特別な想いがあって、大学時代の同級生で仲のいい青森山田の黒田剛総監督と決勝で戦いたいと。

土屋 当たるとしたら、決勝ですね。

松尾 セレッソ大阪入団内定のMF阪田澪哉(3年)を中心にまとまり、勢いに乗っていけば決勝進出の可能性はありますよね。

森田 今年、阪田は苦しんだけど、そのなかでプレーの幅を広げてきたのはチームとして大きいかもしれません。3月にC大阪入りが発表されたんですけど、これは敢えてそうしたところがあって、注目を集めて警戒されるなかでどうプレーするか。本人も緊張に潰されそうになったけど、福重監督はプレッシャーを味わってほしかったと。

 やっぱり苦しんだけど、そこからようやく本来の持ち味プラスアルファでゴール前でも仕事ができるようになりました。昨年以上のインパクトを残してくれれば、勝ち上がれると思います。

土屋 高川学園はどうですか?

森田 昨年と比べると力は落ちるかもしれない。メンバーがガラッと変わって、昨年試合に出ていたのは1人くらい。春先は「史上最弱」って呼ばれていたほどです。でも、期待できる選手はいる。2年生は高川学園中から上がってきた選手たちが面白いですね。

松尾 世代別代表歴があるFW山本吟侍(2年)とか面白いですよね。

森田 山本もそうですし、CB藤井蒼斗(2年)もいいですね。チームで期待されている選手が背負う13番を今年からつけていますし。

 あとは個人的に富山第一(富山県)も推したいですね。大塚一朗前監督がモンゴル代表監督になったので体制が変わりましたが、今年は攻撃的なサッカーをしています。大塚さんは5バックで守って勝つ確率を高めていたけど、今年は4-3-3で点をとりに行くサッカーをやっています。今年は今年で面白いと思います。

土屋 プリンスリーグを見に行ったんですけど、前からがんがんハメに行ってゴールを決めるシーンもありました。

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