101回目の高校サッカー選手権で頂点に立つのはどこか。昌平、前橋育英、大津......。優勝候補各校の戦力、注目選手をチェック (5ページ目)
【穴がない前橋育英】
松尾 前橋育英は昌平と一緒で選手層が厚くて、誰が試合に出ても力が変わらないですね。
土屋 いわゆる穴みたいなのが、本当にゼロ。誰が出ても穴にならないんですよ。ラージグループが20人以上いる気がします。レギュラーは決まっていますけど、誰かが欠場しても代わりに出てくる選手も遜色ないレベル。注目選手で挙げたMF青柳龍次郎(3年)はいいですね。
松尾 いい選手ですね。
土屋 ボランチで青柳選手がよすぎて、ケガで離脱していた昨季のレギュラー・MF根津元輝(3年)も結果的にSBをやっているんですよね。それは青柳とMF徳永涼(3年)のコンビがよいので右SBに回したんですけど、結果的にそれもハマっている。
そういうのをシーズン終盤にプレミアリーグの舞台で試せているのもいいし、やっぱり山田耕介監督の目利きがすごいですね。初めて根津くんをSBで使った試合で彼が2点とって、起用の目処が立ったんですよ。山田監督は先生のほうは定年退職されて今は時間がある。自分で分析もされていて、改めてサッカーへの情熱が再燃しているという感じがありますね。今年のチームにそれがすごく反映されている感じがします。
松尾 山田監督が根津をSBにしたのはもう1個理由があるみたいで、大学に行ってプロを目指すのであれば、そっちのほうがもっと上のステージを目指せるんじゃないかと。先を見て起用できる監督の目はすごいですよね。
土屋 毎年そうだけど、総合力が高い。シーズン途中にBチームやCチームから上がってきた選手がポジションを掴んだりしているので、チームの和もある。強いと思います。
【筆者プロフィール】
土屋雅史(つちや・まさし)
1979年生まれ。群馬県出身。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。
【筆者プロフィール】
森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。10代の頃から、在阪のテレビ局でリサーチとして活動。2011年からフリーライターとしてU-18を主に育成年代のサッカーを取材し、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿を行なう。
【筆者プロフィール】
松尾祐希(まつお・ゆうき)
1987年、福岡県生まれ。大学卒業後、サッカー専門誌『エルゴラッソ』のジェフユナイテッド千葉担当や『サッカーダイジェスト』の編集部に籍を置き、2019年6月からフリーランスに。現在は育成年代や世代別代表を中心に取材を続けている。
◆【画像・写真】第101回全国高校サッカー選手権の注目選手たち
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