アビスパ福岡がJ1残留へ王手。相手の裏を突いた、狙いすました攻撃のカラクリとは? (2ページ目)
Answer
フアンマが左サイドに展開。志知からのクロスを山岸が合わせた
このシーンでは柏の3バックに対して、山岸のポジショニングがポイントとなった。
山岸が運んだボールをフアンマが左前へ展開。これを受けた志知のクロスから山岸がゴールこの記事に関連する写真を見る 福岡は3-4-2-1のシステムに対して、柏は3-3-2-2のシステムで、ダブルボランチか1アンカーの違いで、互いに3バックを採用した。
立ち上がりから、シャドーの山岸は柏の3バック脇の左サイドへ開くようにポジションを取っていた。そこで釣り出されるのが柏右CBの高橋である。
開いた山岸へボランチの中村から縦パスが入ると、山岸は高橋を引き連れて中へ入って行く。これによって、左サイドにスペースが生まれた。そこへ猛然とオーバーラップをしかけたのが志知だ。
山岸が中へ入り、流れたボールを中央のフアンマがワンタッチで左サイドへ展開。スペースへ駆け上がった志知が抜け出した。
これによって、柏の守備ラインは大きく後退を余儀なくされる。ペナルティーエリア内に福岡の中村、ルキアン、湯澤聖人がなだれ込み、その一つ手前のエリアが空いたところへ志知がクロスを入れると、最後は遅れて入った山岸が合わせて先制となった。
サイドに開いてから中に入ることでスペースを空ける山岸の動きを起点に、鮮やかに相手を崩したシーンだった。柏は福岡の前線に対応できず、後半頭から4-4-2にシステムを変えざるを得なかった。
福岡は順位を残留圏の14位まで上げたが、プレーオフ圏内の16位の京都サンガF.C.との勝ち点差は2ポイント。得失点差を考えると、最終節で引き分けると逆転される可能性がある。
2年連続の残留をかけ、アウェーの浦和戦でどんな戦いを見せるか注目したい。
◆【動画】Jリーグ第33節 アビスパ福岡vs柏レイソル ハイライト
(福岡の先制シーンは0分44秒~1分45秒)
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