横浜F・マリノスによぎる「2013年の悪夢」。風雲急を告げるJ1優勝争いの行方はどうなる?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 今季J1の優勝争いが、にわかに風雲急を告げてきた。もはや大勢は決したかに見えた状況が、まさかの展開へと転がり始めている。

 ほんの1週間ほど前、横浜F・マリノスは優勝争いから抜け出し、独走態勢に入っていた。

 首位に立つ横浜FMが9月に入って以降の6試合を4勝2分けの無敗で過ごす一方、2位の川崎フロンターレは同5試合を1勝2敗2分け。横浜FMのラストスパートで川崎との勝ち点差は一気に8まで広がり、このまま悠々とゴールテープを切ってしまうかに思われた。

 実際、10月8日に行なわれたJ1第32節で横浜FMが勝ち、川崎が引き分け以下に終われば、横浜FMの優勝は決まっていた。

 ところが、横浜FMはこの試合で17位(対戦時点)に沈むガンバ大阪に0-2と敗れたばかりか、続く10月12日の第27節ジュビロ磐田戦でも、最下位チームを相手に0-1と敗れて連敗。

 J2降格を避けるべく、必死で食い下がる相手が侮れないことは言うまでもないとしても、勝てば優勝の可能性がある首位チームが、17位、18位のチーム相手に連敗を喫したのである。しかも、それが今季初の連敗だったのだから、予想だにできない急ブレーキだった。

 対照的に、川崎は直近2試合を連勝。両者の間にあった勝ち点8差は、あっという間に2まで縮まった。

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