「勝てる試合も勝てない」ヴィッセル神戸がヤバい。V候補のタレント軍団がハマッた悪循環 (3ページ目)
だが、たとえ不運の連続があったにしても、「苦しい試合が続いていると、選手のなかでナーバスな雰囲気が生まれてくる」(汰木)のも確かだ。だからこその悪循環であり、どこかで断ちきらなければ、そこから抜け出すことはますます難しくなる。
加えて4月16日からは、ACLのグループリーグがスタートする。神戸はタイへ遠征し、5月1日までのおよそ2週間で、全6試合を戦わなければならない。
そこでの結果はともかく、せめて復調のきっかけがつかめればいいが、疲労を蓄積するだけに終わってしまえば、さらなる苦境が待ち受ける。昨季終盤、鹿島とのマッチレースを制して獲得したACL出場という誇らしい成果が、逆に今となっては重い足かせになってしまうのだから皮肉な話である。
シーズン前には優勝候補に挙げられていたクラブがJ2へ降格してしまうなどという、本来ならあり得ないような事象も、Jリーグにおいてはそれほど稀なものではない。当然、神戸が同じ轍を踏まないとも限らない。
明るい兆しが見えない以上、まだシーズン序盤であっても、早めに手を打っていく必要があるだろう。
クラブは事態を改善すべく、FCロストフ(ロシア)との契約が一時停止されたMF橋本拳人を獲得。さらには、暫定で指揮を執るリュイス監督に代わり、Jリーグでの実績十分なミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を迎えるべく、すでに準備を進めているという。
はたして彼らは、暗闇をさまよう神戸を救うことができるのか。このまま優勝候補の超低空飛行が続くようでは、あまりにも寂しい。
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