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玉田圭司が印象に残っている4人の名監督。「たまに練習に入ってきて、とんでもないボレーを決める」監督も

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

玉田圭司 引退インタビュー 後編 
(「影響を受けたワールドクラスの選手たち」前編はこちら>>)

2021シーズンで現役を引退し、将来は「指導者も選択肢のひとつ」という玉田圭司。インタビュー後編では、これまでの選手生活のなかで印象に残っている監督は誰かを聞いた。本人は4人の指導者の名前を挙げた。

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「ピクシーは監督としてのオーラが絶大だった」と語る玉田圭司(左)「ピクシーは監督としてのオーラが絶大だった」と語る玉田圭司(左)この記事に関連する写真を見る

【岡田さんの言葉は心に響いた】

 これまでの長いサッカー人生のなかで、玉田圭司は多くの監督の指導を受けてきた。なかには名将と呼ばれる指揮官もいた。彼から見て、そんな指揮官に共通するものは何だったのか。

「まずは雰囲気ですよね。魅力的な個性があって、なにか惹きつけるものがある人。そういう人の話には真剣に耳を傾けたくなるし、ついて行こうと思えました」

 そして、真っ先に名前を挙げたのは、名古屋グランパス時代に師事したドラガン・ストイコビッチ監督(現セルビア代表監督)だった。

「ピクシー(ストイコビッチ監督)は何よりも、選手として憧れていた人でしたから。戦術うんぬんというよりも、監督としてのオーラが絶大で、誰もが話を聞き逃さないようにしていました。当時はまだ"プレーヤー"としてもすごくて、たまに練習に入ってきて、とんでもないボレーを決めて、ドヤ顔で帰っていくことがよくありました(笑)。本当にボレーがうまかったですね」

 それから、2000年代の日本代表で指導を受けた岡田武史監督(現在はFC今治の運営会社の代表取締役)の印象も強いという。彼の下では、2010年南アフリカW杯に参戦し、2試合に出場している。

「岡田さんは言葉がすばらしかった。重みがあって、選手たちの心に響く。なるほどな、と納得できることが多かったですね。印象に残っているのは、『勝負は細部に宿る』という言葉。それを常々言っていて、選手たちに徹底させようとしていた。伝え方も絶妙でしたね。でも、実際にそうだと思いますよ。ここをさぼったらやられるとか、ここをさぼらなければ点がとれるとか、勝負を決めるのはそういうところだと思うので」

 玉田は現役引退を決めた時、岡田氏には世間に公表する前に連絡をしたという。

「岡田さんは人間的にすごく尊敬できる方です。まだまだこれからも学べることがあると思うし、僕が知らない部分もあると思うので、ゆっくり話をしてみたいですね」

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