Jリーグがクライマックス。熾烈なACL出場権争いで抜け出すのはどのチームか (3ページ目)
名古屋はコンディショニングが課題になると見ている。今夏にポーランド代表のFWシュヴィルツォクを獲得し、チームに欠けていたゴール前中央での迫力を手にした。川崎に次ぐリーグ戦の失点数の少なさを誇る堅守のチームだけに、普通なら得点力を手にしたことでACL争いも優位に立つと考えるところだ。
しかし、名古屋の場合はリーグ戦以外の大会でも勝ち進んでいる難しさがある。
日本勢で唯一勝ち残っている今季ACLの準々決勝が10月17日に控え、勝ち上がれば10月20日に準決勝、11月23日に決勝が予定されている。これに加えて、10月27日には天皇杯準々決勝、10月30日はルヴァンカップ決勝(ともに対戦相手はセレッソ大阪)もある。シーズン終盤の過密日程を前に、どのタイトルに照準を合わせてコンディションを整えるのか。これによってリーグ戦の戦い方は変わってくるだろう。
浦和は開幕ダッシュに失敗したものの、FWキャスパー・ユンカーを獲得して以降は順位を上げ、ACLを射程圏内に置くところまできた。デビュー直後はゴールを量産したユンカーからは一時の勢いは消え、9月11日の横浜FC戦以降は途中出場が続いているものの、チームとしてはリカルド・ロドリゲス監督の戦い方が試合を経るごとにしっかり定着している印象だ。
10月2日の神戸戦は大敗したが、直後に中断期間があったことは浦和にとって立て直しを図る時間になったのではないか。残り7試合のうち川崎、鹿島、横浜FM、そして最終節の名古屋という上位陣との対決次第では、逆転でのACL出場権獲得もありえるだろう。
鹿島はシーズン序盤に監督交代があったなかでは、相馬直樹監督の下でよく戦っている。今季加入したディエゴ・ピトゥカは前評判どおりの実力でチームを躍動させているし、逆転でACL出場権を手にする可能性もある。ただ、気がかりなのは、‟鹿島らしさ"が見えないところだ。
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