「ここが差か......」中村俊輔が感じた日本と強豪国の違い。世界との距離感は「今が一番、難しいところ」
中村俊輔(横浜FC)インタビュー@後編
真夏の東京で行なわれたオリンピックのサッカーで、U−24日本代表はロンドン五輪に続き、メダルにあと一歩手が届かず4位に終わった。彼らがピッチで見せた内容、残った結果にはさまざまな反応があったなか、43歳になった中村俊輔(横浜FC)はどのように捉えたのだろうか。
中村俊輔はレッジーナやセルティックなどで多くの経験を積んだこの記事に関連する写真を見る「日本サッカーとして進歩は絶対している。そんなに一気には変わらないし、全然ネガティブな結果ではないと思うよ」
目の前の現実をどう受け止めるかは、中村が言うように、どんな時間軸で見るかによっても変わってくるだろう。
振り返れば中村がセリエAのレッジーナに渡った19年前は、日本人選手がサッカーの本場ヨーロッパに移籍するだけで国中が湧き立つような時代だった。それが令和の現在、オリンピック代表のほとんどが海外組で構成され、「目標は金メダル」と本気で口にできるところまで来ている。
自国開催の東京五輪で日本U−24代表が健闘したのは間違いない。しかし、最後は準決勝でスペイン、3位決定戦でメキシコに連敗して幕を閉じた。加えて敗戦の記憶を強くしたのが、MF田中碧(デュッセルドルフ)の言葉だった。
「個人個人でみれば、別にやられるシーンというのはない。でも、2対2や3対3になる時に、相手はパワーアップする。でも、自分たちは変わらない。コンビネーションというひと言で終わるのか、文化なのかそれはわからないが、やっぱりサッカーを知らなすぎるというか。僕らが。彼らはサッカーを知っているけど、僕らは1対1をし続けている。そこが大きな差なのかな」(『スポーツ報知』より)
サッカーを知らなすぎる----。若手選手が語ったこの言葉を、中村はどう感じたのだろうか。
「"俺が勝負してやる"というのは、トライとしては悪くないと思う。結果として抜けないと、それは周りから言われるよね。メキシコ戦では個々が突っ込みまくって横パスして、(三笘薫が)切り替えて1点とった。ああいうことも起こるから、一概に突っ込むことがいいとか、悪いとかは言えない。
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