「J2降格」危険水域は7チーム。アフターオルンガに苦しむレイソルの救世主は?

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 7月11日に一部チームを除き第22節までを終えた今季のJ1リーグは、東京オリンピック開催に伴い、第23節が行なわれる8月9日まで約1カ月間の中断期間に入った。

 ACL出場組の試合が今週末にあったり、翌週以降は開幕直後に新型コロナウイルスの影響で活動休止に追い込まれたガンバ大阪の順延試合が行なわれたりするため、完全にストップするわけではないものの、いくつかのチームはすでに、つかの間の休息を迎えている。

32歳の武藤雄樹が浦和から柏へ移籍32歳の武藤雄樹が浦和から柏へ移籍この記事に関連する写真を見る 7月11日時点で首位に立つのは川崎フロンターレ。21試合で17勝4分と無敗を維持し、勝ち点55で早くも独走状態を築く。2位は勝ち点46の横浜F・マリノス。第16節から6連勝を達成し、ACL参戦のため試合のなかった川崎とのポイント差を9に縮めた。ただし、横浜FMは川崎より消化試合数がひとつ少ないため、その差はもう少し詰まるかもしれない。

 この両者の関係性だけでなく、今季はチームによって消化ペースが異なるため、現在の順位表から実際の立ち位置を把握するのは、少々難しくなっている。

 現状を整理するには、1試合あたりの獲得勝ち点を算出するのがわかりやすい。川崎は2.62ポイントで、当然ながらリーグトップ。これは最強と呼ばれた昨季の2.44を上回る数値で、このままいけば1シーズン換算で99.56勝ち点と、100に迫らんとする驚異的なペースでポイントを積み上げている。

 2位の横浜FM(2.3)、3位のヴィッセル神戸(1.85)、4位の名古屋グランパス(1.85)までは、実際の順位と変わらない。しかし、順位表で5位の浦和レッズは1.59で、平均勝ち点では6位のサガン鳥栖(1.7)、7位のFC東京(1.62)よりも下回っている。

 浦和以外にも、9位のサンフレッチェ広島は平均勝ち点では1.36で、10位の北海道コンサドーレ札幌(1.45)、11位のアビスパ福岡(1.38)よりも低くなる。さらにここまで15試合しか消化できていないG大阪は、順位表では19位と降格圏に沈んでいるが、平均勝ち点は0.93で、0.95の湘南ベルマーレに次いで15位と、残留圏内に位置していることがわかる。

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