J2ウォッチャー平畠啓史が序盤戦を詳しく分析。上位3チームが好調な理由は?
平畠啓史インタビュー@前編
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22チームで戦っている今季のJ2リーグは、シーズンの約3分の1が終了。京都サンガF.C.、アルビレックス新潟、FC琉球の3チームが上位を走っている。しかし毎年一筋縄ではいかないのがこのリーグの特徴、魅力だ。そこで今回は、日本屈指のJ2ウォッチャーである平畠啓史さんに、ここまでのリーグの振り返りと、今後の展望について話をうかがった。
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J2は15節で新潟を下した京都が首位に立った<戦術が浸透している新潟。守備で自信を得た琉球>
――今季は第15節終了時点で4クラブ(モンテディオ山形、大宮アルディージャ、愛媛FC、V・ファーレン長崎)が監督交代の決断をしています。今年は各クラブの決断が早いように感じます。
平畠啓史(以下、平畠) 来季はJ1から4クラブが降格してくるなかで昇格争いをしないといけません。つまり、来季の戦いは超シビア。だから今シーズン中に上がることが大事で、それほど状態が悪くないクラブでも早く動くのは、そういう意味があるんじゃないかと。
――予想外の結果になっているチームはありますか。
平畠 松本山雅FCはメンバーが大きく入れ替わったので、このすごいメンバーでどんなサッカーをやってくれるのかという期待感がありました。ただ、ここまではまだエンジンが掛かりきっていないかなと。新戦力と一緒に、チームをつくり上げている途中のように感じます。
モンテディオ山形も予想外の出だしでした。昨季は攻撃の形が面白かったので、今季上位予想をしていた人も多かったのではないでしょうか。ただ今年はここまで、その攻撃があまりうまくいっていない印象です。部分、部分では、良い形が見えていたのですが、継続的には出せていないというか。ただ、佐藤尽監督代行(現在はピーター・クラモフスキー新監督が就任)になってから勝っていたのを見ても、本当に微妙なかみ合わせの違いだったんだと思います。
あとは、大宮アルディージャはもっと上の順位に行くかと思っていました。
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