佐藤寿人が選ぶ日本人FWベスト5。「あのシュートは何度もマネした」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 僕は直接マッチアップしたわけではありませんが、ボールの呼び込み方や合わせ方、身体の使い方というのは、たくさんのゴールシーンから学ばせてもらいました。泥臭いイメージですけど、僕は単純にうまい選手だと思っていました。シュート技術や判断のところは、マネしようとしても、なかなかできなかったですね。

 だから、ゴンさんが持っていた当時のJ1通算得点記録を超えられた時は、忘れられない瞬間でした。157点を超えられるとは思ってなかったし、絶対に無理だなと思っていたので。実際にあと1点がなかなか取れなかった。

 僕にとってゴンさんは、それだけ偉大な存在でした。

【4】高原直泰

 一番、衝撃を感じた選手ですね。代表で一緒にやった時に、エースとはこういう人のことを言うんだと教えられた気がします。苦しい時にタカさんのゴールで雰囲気がガラッと変わる。

 とくにすごかったのは、2007年のアジアカップ。何度、タカさんがチームを救ってくれたことか。それこそ、2006年ワールドカップの前にもドイツ相手(親善試合/2006年5月30日)にゴールを決めたりして、世界を相手にも十分に通用していましたから。

 コンディションがうまくハマっていれば、ワールドカップでもタカさんのすごさをもっと世界に発信できたのかなと。そこはちょっと残念でしたね。

 具体的に何がすごかったかと言えば、もうすべてですね。ボールの受け方、身体の使い方、シュートの技術、勝負強さ......。ストライカーに必要なものをすべて備えていました。

 だから、できればクラブでも一緒にやってみたかった選手。同じチームだったら、ピッチレベルでもっといろんなことを学べたのかなと思います。

【5】三浦知良

 最後は、やっぱりカズさん。子どもの頃からのアイドルですから。

 初めて見たのは、まだ読売クラブの頃。24番をつけていたカズさんを見てかっこいいなと。そこからヴェルディになってカズさんが11番になったので、僕も11番が好きになりました。

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