2020.09.15

フロンターレに大敗もサンフレッチェは強い。
上位進出もあると思える理由

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 第1節で鹿島アントラーズを、第2節でヴィッセル神戸を、立て続けに3-0で粉砕した連勝に、広島の"長所"が存分に表れていた。

 先制した試合のほとんどは、少なくとも引き分けに持ち込んでおり、先制しながらの逆転負けは、第3節の大分トリニータ戦(1-2)があるだけだ。

 しかし、無失点に抑えることこそが勝利の方程式となっている広島ではあるが、守備の強さを売りにしているかというと、決してそうではない。

 むしろ、ボールを保持して試合を進め、そのなかで守備への切り替えを早くして相手の攻撃を抑え、ショートカウンターにつなげる。それこそが、目指すサッカーのスタイルである。

 だからこそ、悪いボールの失い方をしたり、チーム全体が間延びしたりして、組織的な守備ができない状態になると、意外なほどに脆い。

 2敗2分けと4試合勝利から遠ざかった第10節から第13節を見ても、あっさりと崩されて失点を重ねるケースは目についた。

 そんな"短所"がモロに表出したのが、第16節の川崎フロンターレ戦だったのだろう。

 広島は前半14分、川崎のパスワークについていけずに先制を許すと、後半開始からわずか5分あまりの間に3失点。終盤にはPKを献上し、さらに1点を追加された。

 最後にMF浅野雄也のゴールで一矢を報いはしたが、結果は1-5。屈辱的な大敗だった。

 広島を率いる城福浩監督は「川崎のクオリティーの高さは認識していた」と言い、こう悔しがる。

「多くの失点をすることは想定していなかった。結果として5点を取られて負けたのは本当に悔しい。自分たちの現在地をしっかりと受け止めないといけない試合だった」

 最近6試合で3失点以上を喫するのは、これが3試合目。これだけ必勝パターンが崩れれば、成績が安定しないのも無理はない。