セレッソ大阪、「打倒・川崎」対策に効果。完敗するも主導権は握っていた
2位との勝ち点差は10。その差はついにふた桁まで広がった。
今季のJ1は、川崎フロンターレの"一強"状態にある。開幕戦で唯一の引き分けを記録したあと、長期中断明けの第2節から10連勝と、他を寄せつけない。
直近の第11節では、現在2位につけるセレッソ大阪が挑んだが、5−2と粉砕されてしまった。
それまでの10試合ではわずかに6失点と、J1最少タイの失点数だったC大阪が、この1試合だけで5失点。あらためて、川崎強し、を印象づける試合となった。
J1天王山、最初に主導権を握ったのはセレッソ大阪だったが...... とはいえ、川崎を追いかけるC大阪が、成す術なく敗れたのかといえば、そうではない。
C大阪のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が「前半は全体的にいい内容だった。いいスタートが切れて、点も取れた」と振り返ったように、まず試合の主導権を握ったのは、むしろC大阪のほうだった。
高い位置からパスコースを限定し、川崎の攻撃を中盤で潰す。そんな守備は効果的に機能していた。攻撃面でも、MF清武弘嗣、MF坂元逹裕の左右サイドハーフが、うまく相手アンカーの両脇に潜り込んでボールを受け、何度も川崎ゴールに迫った。
思うようにボールが前へ進まず、苦しむ川崎を尻目に、C大阪は中盤でのボール奪取に成功すると、シンプルに背後を突くパスから先制。その後もシュートチャンスを作り出し、優勢に試合を進めていた。
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