鹿島監督の嘆きがジーコジャパンを彷彿。決定力不足も打つ手が見えず
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観客を入れて行なわれたJ1リーグ第4節。浦和レッズ対鹿島アントラーズは、1-0で浦和が勝利を収めた。再開後の浦和は3戦で2勝1分け、2位と好調だ。一方の鹿島は3連敗。中断前の第1節を含めると開幕から4連敗で最下位に沈んでいる。まさにクラブ史上最悪のスタートとなった。
とはいえ、途中出場で存在感を見せた遠藤康に、悲観する様子はなかった。
「もちろん、負けたのは悔しい。でも、試合を見ていた人はわかると思うけど、チャンスらしいチャンスは与えてない。悲観する内容ではないかな、と。練習では最後の3分の1も落ち着いてできている。試合になって、特に前半は慌てていたかなと。
(試合中に4-1-4-1にシステムを変更したが)ボールは回っていたし、あとはタイミングを合わせるだけ。相手のいやがるところをつけていたので、本当に最後の部分(を向上させるだけ)。やりづらい感じもない。みんなそう思っていると思う」
やっていることと方向性に手応えはある、だから続けていけば結果は出せるだろうという自信を感じさせた。
今年の鹿島は、よりポゼッションを高めることで押し込むサッカーを志向しているようだ。浦和戦でも、特に後半は、試合を支配することには成功したと言えるだろう。だが、いかんせん得点が生まれない。4試合を見ても1得点8失点だ。
浦和レッズ戦で選手に指示を出すザーゴ監督(鹿島アントラーズ) 浦和戦の終盤、アントニオ・カルロス・ザーゴ監督は、ディフェンダーの町田浩樹や犬飼智也を前線に上げ、ロングボールから1点を取りにいくパワープレーを指示した。形へのこだわりを捨てて得点への執念を見せたが、それも実らなかった。
ザーゴ監督もチームの現状を、遠藤とほぼ同じように捉えていた。
「アウェーで強い相手に対して、これだけ試合を支配できることができ、チャンスを作れたのはいいことだ。自分たちのやりたいことは表現できていると思う。得点するかしないかは、シュートかパスかという選手個人の選択で、そこまで強制できない。だが、フィニッシュに持っていく過程はできていると思うし、センタリングからのシュートも打っている。シュートは練習では入っているが、試合になると入らないだけ」
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