新戦力の躍動でF・マリノス初勝利。
だが昨季のリズムはまだない (2ページ目)
7月8日、ニッパツ三ツ沢球技場。強風で雲の流れが速い。観客がいないスタンドに、選手の指示や掛け声が響いた。
第3節、横浜FMは同じ神奈川の湘南ベルマーレを、本拠地に迎え撃っている。序盤から自慢のビルドアップで押し込もうとするが、湘南の鋭い出足に苦心する。しかし10分を過ぎると、次第にラインを越えられるようになり、ゴール前に迫った。
16分には"らしさ"が出る。GKのフィードから中央に寄った右サイドバックの松原健が受け、迅速にボランチの喜田拓也にボールをつける。喜田も素早く、前方のマルコス・ジュニオールに送る。マルコス・ジュニオールは右サイドを走る仲川へ。そして仲川は中央に走りこんだエジガル・ジュニオに合わせた。叩きつけたヘディングシュートは、GKにセーブされたが、流れるような展開だった。
その後も、横浜FM陣営はラインを越え、サイドを崩し、ゴールに迫っている。ダウンは奪えなくても、パンチを浴びせ続けた。
もっとも、湘南も粘り強かった。
「自分たちの(戦う)スタイル、サッカーをやってくれた。選手は100%の力を出してくれたと思う」(湘南・浮嶋敏監督)
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