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今季「特別ルール」が後押しか。
若手台頭で勢いある横浜FCが侮れない (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • ヤナガワゴー!●撮影 photo by Yanagawa Go

 そんな上昇気配を漂わせるチームの起爆剤となっているのが、斉藤光をはじめとする若い選手たちだろう。

 昨季の横浜FCと言えば、53歳のFW三浦知良を筆頭に、42歳のMF中村俊輔、39歳のMF松井大輔ら、ベテラン選手が注目されがちだった。

 しかしこの試合では、2001年生まれの斉藤光、2000年生まれのDF小林友希の他、1997年生まれの3選手、DF星キョーワァン、瀬古、一美が先発メンバーでピッチに立っていた。つまり、"東京五輪世代"の選手が5人も含まれていたのである。思い切った若手の起用が、チームに勢いをもたらしていることは間違いない。

 3バックの左DFを務める小林は、低い位置からパスをつなぐ新たなスタイルについて、「後ろからつなぐことでリスクはあるが、チーム全体としてビルドアップして(相手の守備を)はがすことができれば、前の選手たちに、よりスペースと時間を与えることができる。失う怖さも多少あるが、ビビらずに勇気を持ってつないでいこうと話している」と前向きに語る。今季採用された"J2降格なし"の特別ルールも、J1昇格1年目のチームが新たなチャレンジを決断する後押しになっているのかもしれない。

 リーグ戦再開後は2試合連続先発出場の斉藤光は、充実した様子をうかがわせつつも、貪欲に語る。

「J1初勝利はうれしいけど、まだまだチームとしての課題はあると思うので、突き詰めてやっていきたい。(前節の)コンサドーレ札幌戦も、今日(の試合)も、もっと点を取れる場面はあったので、1点では満足していられない」

 再開後の今季J1は週2試合ペースが続く過密日程ながら、横浜FCは次節からの5試合は実質ホーム5連戦(第6節のみアウェーゲームだが、相手は横浜F・マリノス)。初勝利の勢いを加速させるには、絶好のチャンスである。

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