2020.07.02

【THIS IS MY CLUB】中村憲剛が語る川崎の哲学。殴り合い上等の頃からブレてない

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

川崎フロンターレ 中村憲剛インタビュー 後編  前編はこちら>>

「DAZN Jリーグ推進委員会」のメディア連動企画、「THIS IS MY CLUB-FOR RESTART WITH LOVE-」。Jリーグ再開にあたって、川崎フロンターレ中村憲剛選手インタビューの後編をお届けする。今回はクラブの哲学とサポーターへの想いを語ってもらった。

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中村憲剛が川崎フロンターレのサッカーとサポーターへの想いを語った――フロンターレでの印象的な出来事を語ってもらっていますが、もう1つ、チームとしての分岐点を挙げるとすればどの時期になりますか?

「これはまた難しいですね。ただ、17年間を振り返ってみて思うのは、クラブとして僕が加入する前から"攻撃的"というアイデンティティがあったことです。周りから見ると、関さん(関塚隆)が率いていた時代から、『攻撃的だけど、守備は......』といった印象があったかと思います。当時は基本的に殴り合い上等なダイナミックなサッカーをするチームでしたからね(苦笑)。それはそれですごく魅力的だったと思うんですよ。

 そうした攻撃的なサッカーが、風間(八宏)さんが率いるようになってより緻密になった。ボールをしっかり止めて蹴るところからはじまって、その技術をベースにして個々のイメージの共有へとつながっていった。だから、僕は思うんです。ずっと取り組んできたことで今の結果を導いたと。クラブが何を大事にしてきたかという点が、ブレていなかったんだなと。

 ある監督が来たら攻撃的で、ある監督になったら守備的になるのではない。うちは攻撃的なサッカーがやりたいという哲学がベースにあって、それに合った監督がその都度、チームを率いてきてくれた。今は、オニさん(鬼木達)が自分の色を出しつつ、たくさん得点を奪おうという目標を掲げている。サッカーにトレンドがあるように、そのときどきで目指すサッカーは変わるかもしれませんが、"攻撃的"という哲学は変わらないんじゃないかなと。そこがブレなければ、20年先も30年先も、フロンターレはきっと変わらないと思うんですよね」