「ウィズコロナ」で部活はどう変わる?強豪校サッカー部の感染予防対策 (2ページ目)

  • 森田将義●取材・構成 text by Morita Masayoshi
  • photo by Morita Masayoshi

<子どもたちファースト>

 3月から全国の学校が休校になり、様々な部活動が活動を中止。県外生も多くいる大津高校も全員が自宅に帰ったが、「三密を避けるため手と手は触れ合えないけど、心と心の触れ合いは重要」(平岡総監督)と考え、自主期間中もできる範囲での活動を続けた。

 活動自粛中に写真で送ってもらった1日の日誌をもとに部員全員と文章でコミュニケーションをとり、選手の心理状態を把握。プレー面でも、取り組んだリフティングの映像をチェックし、ツールを使ったランニングの距離やスピードを計測した。

 また、本やSNSなどネット上で新しい情報に触れる時間もつくり、心の成長も意識した点で、平岡総監督は「プレーしたい気持ちやサッカーができるありがたさに気付けたため、再開後は今まで以上に精力的にプレーしてくれるはず。この自粛期間、技術が向上する以上に人間的にたくましくなった選手が、トップアスリートには多いと思います」と口にする。

「高校総体がなくなったのはショックで、心が折れそうになった時期もあったけど、平岡先生から何度折れても立ち上がる意味を持つ『百折不撓』という言葉をもらい、選手権に向けてもう一度頑張ろうと思えました」

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