Jリーグ得点王に輝きながら、ベスト11に選ばれなかった選手とは? (6ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Katsuro Okazawa/AFLO

 新人王は現在、ベストヤングプレーヤー賞へと名称を変えただけでなく、途中、資格条件も段階的に変更されてきた。そのため、過去の受賞者を単純に比較することはできない(現在の資格条件は「21歳以下=昨季の場合、1998年4月2日以降生まれ」、「J1出場17試合以上」、「過去に同賞を受賞していないこと」)。

 とはいえ、新人王(ベストヤングプレーヤー賞)とベスト11を同時受賞した選手は、他に1999年の中澤佑二(V川崎/受賞当時21歳。プロ1年目)、2008年の小川佳純(名古屋/同24歳。プロ2年目)、2011年の酒井宏樹(柏レイソル/同21歳。プロ3年目)と3人いるが、高卒ルーキーだったのは、小野ひとり。19歳でのベスト11も史上最年少記録である(Q7の答え=小野伸二)。

 そもそも10代での新人王(ベストヤングプレーヤー賞)受賞にしても、小野の他には、2000年の森崎和幸(広島/受賞当時19歳。プロ1年目)、2004年の森本貴幸(東京V/同16歳。プロ1年目)、2010年の宇佐美貴史(ガンバ大阪/同18歳。プロ2年目)、2013年の南野拓実(セレッソ大阪/同18歳。プロ1年目)の4人しかいない。10代でのベスト11選出が、いかにスゴいことかがわかるだろう。

 余談ではあるが、昨季の久保建英がシーズン終了までFC東京でプレーしていたら、小野に続いた可能性は高いのではないか。それどころか、もし優勝していれば、後半戦の活躍次第で史上初の10代MVPすらあったかもしれない。

 今となっては、"たられば"の想像でしかないのだが。

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