2度の大ケガで苦しんだ本音を吐露。広島・佐々木翔はどう逆境をバネにしたか (5ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki


「あれは(2016年の)リーグ終盤だったと思います。オペから7カ月経って、メンバー外の練習に交ざっていたんですけど、実はそこでまた、右ひざのじん帯を痛めてしまったんですよね。

 病院に行って検査したら、じん帯が半分くらい切れているような状態だって言われて。もう一度、オペするか、保存療法でいくかの選択を迫られたんですけど、そこで僕は筋力でカバーできるんじゃないかと思って、保存療法を選んだんです」

 復帰への道のりは一気に後退した。ボールも蹴れていたし、ダッシュもできていた状態から、再びウォーキングからはじめる過程へと逆戻りした。

「年が明けて、オフを返上してトレーニングして、再びダッシュができるようになるまで回復して。そのまま(2017年の)キャンプに突入したんですけど、クリアの練習でヘディングして着地した時、ひざが横に揺れて右ひざの骨が『ガツン!』って何かに当たったような痛みを感じたんです。

 それでトレーナーにチェックしてもらったら、『(じん帯が)切れてる』って言われて......。その日は地獄のような1日を過ごしました」

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