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ジーコの抜けた穴を埋めたベベット。
W杯で見せた「悪童」との友情 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

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 ベベットはいつも笑顔で温和だ。ピッチの中でも外でもその性格は変わらない。ベベットの本名はジョゼ・ロベルト・ガマ・デ・オリヴェイラ。しかし子供時代、ロベルトという名前が発音できず、自分のことをベベットと呼んでいた。それが彼のニックネームとなった。

 ベベットが成功できたのはその出自もあるかもしれない。彼が生まれたのはブラジルで最もアフリカ色の濃いバイーア。ベベットの両親はポルトガル系だったが、彼のハート、そして生きざまはまさにバイーアの人間そのものだ。穏やかで、常に微笑みを忘れず、フレンドリーで、他人を助ける。バイーアの人は皆そうだ。

 ベベットはバイーアの州都サルヴァドールでサッカーを始めた。友達とサッカーをしていた彼を地元のナンバー1チーム、エスポルテ・クラブ・バイーアが目をつけた。しかし何度か練習に参加したものの、彼は同じ町のヴィトーリアに入団した。ベベットの父がこのチームの大ファンだったのだ。

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