「試合も練習もできないJリーグの監督」は、いま何を思っているのか (4ページ目)
――今後、無観客試合での再開、ということもあり得ますよね。
永井 個人の見解だけで言えば、無観客試合は反対です。Jリーグの事情やクラブの経営面を考えて、それしか方法はない、ということであれば受け入れざるを得ません。ただ基本的には、スタジアムで観戦して、一緒に感動や喜び、悔しさ、悲しみ、すべてを共有できる、選手とサポーターの一体感があってのJリーグだと思います。その一体感が、選手のエネルギーやパワーになりますし、お客様のために最大限、全力を尽くすことが仕事だと思っているので。でも、これだけ状況が深刻化していくと、もちろん無観客試合も受け入れなければいけないのかな、と最近は考えたりもします。
――日本中のサッカーファン、サポーターが、早くJリーグが再開できる環境となることを祈っています。
永井 僕たちができることは、再開したときに喜んでもらえる最高のプレーを見せること。それが一番の恩返しになります。当たり前のようにあった週末のJリーグがなくなったことは、自分自身もすごく寂しいし、人生の生きがいがひとつないような感じがしています。
あらためてサッカーのできる喜び、ファン、サポーターに応援していただけるありがたさを感じています。そういう思いを胸に、早く日常が戻ることを願っていますし、再開したとき、ファン、サポーターの方々に喜んでもらえるように、たくさんの笑顔を提供できるように努力したい。
ただ、この状況で悩んでおられる方もいることを忘れてはいけない。そういう方々のことも常に思いながら、サッカーのことを考えないといけない。その中で、事態が終息して『Jリーグのある日常』が早く戻ってくるように祈っています。
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