鳥栖がシステムも選手もガラッと変更。
攻撃的な「革命」は成功するか (2ページ目)
時代は転換期にあるのだろう。
金監督はそのスピリットは土台にしながらも、プレーモデルを一変させている。一昨シーズン、昨シーズンと暫定監督を務めたが、その当時とはまったく違う。ボールを自分たちが持って、相手のラインを越え、高い位置で攻め続ける。そのために、小屋松知哉、宮大樹、エドゥアルド、森下龍矢、内田裕斗らを次々に獲得した。
「(大卒でプロデビュー戦を飾って)サポーターの力が凄かったです。これまでは仲間の声に励まされてきましたが、やっぱりプロの世界の声援はすごい力を持っているんだなって」
明治大学から入団した森下は札幌戦後に語っていたが、実に初々しい。
そして新生・鳥栖の象徴と言えるのが、鳥栖ユースから昇格した18歳のMF本田風智だろう。ユース時代から4-3-3のインサイドハーフでプレー。ボールの動き方や入り方など、システムの仕組みを心得ている。インサイドでプレーメイクしながら、セカンドストライカーのようにゴール前へ飛び込む。ルヴァン杯の札幌戦でも、一番輝きを放った選手だ。
しかしながら、鳥栖は一度もネットを揺らせていない。
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