2020.02.21

レノファ山口経由J1行き。
個人昇格続出の「霜田塾」の実態

  • 鈴木智之●文 text by Suzuki Tomoyuki
  • photo by AFLO

“霜田塾”からの卒業生の増加が止まらない。J2のレノファ山口から、J1クラブへ巣立っていく選手が年々増えているのだ。

 ざっと名前を挙げるだけでも、小野瀬康介、高木大輔(以上ガンバ大阪)、オナイウ阿道(横浜F・マリノス)、菊池流帆(ヴィッセル神戸)、前貴之(コンサドーレ札幌)、三幸秀稔(湘南ベルマーレ)など、新加入(期限付き移籍も含む)で山口に来た選手が成長し、J1のビッグクラブへ引き抜かれていく現状がある。

レノファ山口を率いる、霜田正浩監督 上位カテゴリーを目指すチームから、活躍した個人が引き抜かれることを「個人昇格」と言うが、レノファ山口からの個人昇格数は、J2を見渡してもトップクラスだろう。

 そもそも、レノファ山口は資金が豊富なクラブではない。2018年にJリーグが開示した資料によると、チーム人件費はJ2の22チーム中14位。年俸は高くないが、ポテンシャルを秘めた選手を獲得し、戦力へ育てていく。そうしてチームを強化していく中で、評価された選手が個人昇格していくという流れがある。

 その中心を担うのが、選手の目利きと育成力に長けた、霜田正浩監督だ。現役時代はプロサッカー選手を目指して、三浦知良(カズ)らと共に18歳でブラジルに渡り、帰国後はフジタ工業(現・湘南ベルマーレ)や横河電機でプレー。