川崎Fがシステム変更も上々の成果。
ガツガツいった若手FWも「買い」だ (3ページ目)
とはいえ、川崎が、攻撃と表裏一体の守備も含め、非常にバランスよく戦えていたのは確かである。
攻撃から守備への切り替えも速く、高い位置でボールを奪い返すシーンは多く、ボランチを務めたMF田中碧が、「狙いは高い位置でボールを奪うこと。自分を含めて前の6人で、どうやってボールを奪うかが大事」と話していたが、それはかなり実践されていた。
川崎の新システムは、前線のタレントが豊富であるというチーム事情から考えても理にかなったものであり、現状では、システム変更がいい方向へ進んでいると見ていいだろう。
そして、もう一点。新システムとともに、今季の川崎を占ううえで注目したいのが、チーム力の底上げ。もう少し具体的に言えば、若手の台頭である。
J1連覇で一時代を築いた感のある川崎だが、その主力は、今年40歳の大台を迎えるMF中村憲剛をはじめ、同じく34歳のMF家長昭博、33歳のFW小林悠と、ベテランが少なくない。まだ若手の印象があるMF大島僚太にしても、今年1月で27歳になった。
いかに巻き返しを狙うシーズンとはいえ、今季だけ成績が改善したのでは意味がない。長期的な強化を考えるうえでは、いつまでも彼らに頼ってばかりもいられないというのは、チーム作りを考えるうえで当然あるべき発想だ。
宮代大聖をはじめ、若手の台頭が期待できる今季の川崎フロンターレ そんななか、期待とともに注目したいのが、今年5月に20歳になるFW宮代大聖(レノファ山口→)である。
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