2019.05.19

久保建英が「いつもの形」で得点。
コンサドーレは警戒しすぎて自滅した

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 またしても、久保建英である。

 ホームに北海道コンサドーレ札幌を迎えた一戦。1点リードの69分にカウンターで抜け出すと、対峙したDFを冷静にかわし、やや角度のない位置からコンパクトに左足を一閃。ここまで好セーブを見せていた札幌の守護神の手を弾き飛ばしながら、豪快にネットに突き刺した。

久保建英は2試合連続ゴールを決めてFC東京を牽引 前節、FC東京でのJ1初ゴールを決めた17歳の勢いは、とどまることを知らない。

「GKは全然見ていなくて、自分がいつも練習でやっている形に持っていこう、ということだけを意識しました。決めなきゃいけない場面だったので、ボールを自分のいいところに置いて、あとは蹴ったという感じです」

 淡々とゴールシーンを振り返る姿には、17歳とは思えないほどの貫禄が備わっていた。久保の2試合連続ゴールもあり、2−0と快勝を収めたFC東京は、開幕からの負けなし試合を12に伸ばし、首位の座をがっちりとキープした。

 首都のチームの快進撃を牽引する久保だが、この日は結果を出したとはいえ、決してスーパーな存在ではなかった。

 札幌にボール支配を譲るなか、そもそもボールに触れる機会が少なく、ボールを持ってもロストする場面が散見。パスが合わないシーンも見られるなど、最近のハイパフォーマンスと比べると、いい状態ではなかったように思われる。

「試合中に疲労は感じないですし、コンディションも悪くないかなと思います」と本人は振り返ったが、J1で試合にコンスタントに出続けるのは初の経験。徐々に疲労が蓄積してきてもおかしくはないだろう。

 あるいは、相手の警戒心が高まっているのも確かである。この日の札幌は久保がボールを持つと、複数人で囲んで厳しく対応。久保に自由を与えない守備を徹底していた。

 その意味で、札幌にとっては、もったいない試合だったかもしれない。

 スコア的には完敗だったが、チャンスは作れていたし、とりわけ後半は得点の匂いも漂っていた。63分のチャナティップの狙いすましたシュートが決まっていれば、流れは変わっていたかもしれない。