川崎Fは現在チューニング中。
開幕戦ドローで見せた「王者の面影」
Jリーグ3連覇を目指し、川崎フロンターレが始動している。今シーズンは、レアンドロ・ダミアン、マギーニョ、山村和也、馬渡和彰など有力選手を積極的に補強。戦力は確実に向上した。
では、王者は盤石なのだろうか?
「今、この時期(開幕戦)に当たっておいて、よかったですね」
開幕戦で対戦したFC東京の選手は、そう言って胸をなで下ろしていた。
FC東京戦は不発に終わった新加入のレアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ) 2月23日の等々力陸上競技場。23113人もの観衆が、開幕戦に足を運んでいる。「これからシーズンが始まる」という期待感が会場に満ちていた。川崎とFC東京という多摩川を挟んだチーム同士の戦いというのもあるだろう。
ただ、ピッチでは強風が吹き荒れ、プレーコンディションは理想的ではなかった。なにより、チームとしてフィットしていない面も目についた。
王者・川崎は思った以上に鈍重な立ち上がりだった。スキルの高い選手が集まり、コンビネーションの精度も本来高いはずだが、角度や距離やタイミングのわずかなズレが影響しているのか。お互いのプレーをすりあわせているなかで、未成熟な面が強く出た。FC東京の分厚いに守りに対し、簡単にパスを引っかけられてしまった。
「(Jリーグ王者である)川崎を倒すために、キャンプから激しく、集中したトレーニングを積んできた」(FC東京・長谷川健太監督)
FC東京はソリッドな守りを敷いていた。プレッシングとリトリートを併用。インサイドに入るパスのコースを、徹底的に遮断した。
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