山口蛍がヴィッセル神戸への移籍を
決断した真相「自分を解放したい」 (2ページ目)
また、先ほども言ったように、ここ数年は自分のプレーやいろんなことを制限してやってきたところもあったので、一度「自分の気持ちを解放させたい」という思いもありました。
もちろん、アカデミー時代から育ててもらったセレッソには感謝しています。2016年にハノーファー(ドイツ)から戻るにあたって口にした「残りのサッカーの人生のすべてをこのクラブとともに歩んでいこうと思う」という言葉も、「プレーで返していく」と誓ったことも、あの時の自分の素直な本心です。
事実、そこから昨年までの時間は、常にそうあるべきだと自分に言い聞かせて戦ってきました。その中で尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督のもとで過ごした2年間はとても充実していたし、それは2017年に、クラブにとっては初めてとなるルヴァンカップと天皇杯の、2つのタイトルを獲得できたことにも表れていたと思います。
ただ、そうした時間を過ごす中で、自分なりのいろんな気持ちの動きがあり、先ほどお話ししたような考えのもとで、新たなチャレンジを選択することに決めました。決断した限りは、これを自分の力で「よかった」と思えるものにしていきたいと思っています。
個人的な成長を求め、
チームを助けられる存在に
そんなふうに自分自身の成長を求めるうえで、アンドレス(・イニエスタ)やルーカス(・ポドルスキ)、(ダビド・)ビジャの存在も大きかったです。彼らと一緒にボールを蹴るようになって2週間が過ぎましたが、同じピッチに立つことで感じられることがすごく多いなとも思います。
アンドレスはすべての面でのレベルが高く、基本的な止めて蹴るとか、単純に前を向く技術など、一見簡単なように見えて、簡単にするのが一番難しいプレーを、一切の無駄な動きをすることなく、スムーズに発揮できるし、それがどんな相手を前にしても、ミスなく、パーフェクトにやれるから、あの体格でも世界の第一線で活躍してきたんだと思います。
また、外国籍選手に限らず、日本人選手にも経験値の高い、巧い選手がたくさんいて、刺激を受けることは本当に多いです。
2 / 4