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J1神戸を福田正博が分析。「超一流攻撃陣を生かすために必要なもの」 (2ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro photo by Matsuoka Kenzaburo

 これほどの観客がシーズン前のキャンプに押し寄せるのは、Jリーグでは滅多にない。それだけ今の神戸には、多くのファンが興味や関心を持っているということだ。

 プロリーグである以上、ひとりでも多くの人がスタジアムへ足を運びたくなる話題を提供することは重要なこと。華やかな補強の神戸に興味を持つ人が増えるのは、Jリーグ全体にとってもプラス効果しかない。また、彼らの加入によって日本人選手への注目度が増すメリットもある。

 たとえば、イニエスタの加入前に背番号6をつけていた三田啓貴は、昨季途中からイニエスタに6番を譲り、背番号7を背負った。それが今季は7番に愛着を持つビジャの加入で再び背番号が変わり、今季は14番。このことで、巷では神戸が次に獲得する選手がバルサ時代に14番をつけていたハビエル・マスチェラーノ(河北華夏)になるのではという噂が立つほどだ。

 本当に実現するかどうかは別にして、一連の背番号変更によって三田の名前は神戸サポーター以外にも広く知られるところとなった。こうした波及効果が生まれるのも、ワールドクラスの選手を補強したからこそ。

 神戸が開幕後も多くのファンの興味を維持し続けていくためには、シーズンを通じた戦いが最重要になる。肝心の成績がさっぱりでは、人々の興味は他へ移ってしまうが、その点で今季からJリーグが決定したルール変更が神戸にとって追い風になる可能性は高い。

 今季から、Jリーグは外国籍選手の起用に関する規約を変更。昨年は外国籍選手3人+アジア枠1人だったが、今季J1では外国籍選手は1試合5人までベンチ入りでき、同時に5人起用できるようになった。さらに外国籍選手の選手登録数の制限がなくなり、国籍に関係なくスタメンの5/11で外国籍選手が出場できる。外国籍選手が機能するかどうかが、リーグ戦の順位に大きく影響すると言っても過言ではないだろう。

 神戸の場合、昨季途中から就任したファン・マヌエル・リージョ監督が、日本人選手のメンタリティを完全に把握するのに苦労する部分もあると思う。しかし、クラブのバックアップ体制はしっかりしているので、この点はさほど心配はない。

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