高校サッカー。V候補の流経大柏に前橋育英、青森山田、大津が挑む (2ページ目)

  • 粂田孝明(ストライカーDX編集部)●文 text by Kumeta Takaaki(STRIKER DX)

 その中軸を務めてきたのが、鹿島アントラーズ(J1)入りが内定し「大会ナンバーワンDF」の呼び声高い、関川郁万(せきがわ・いくま/3年)だ。関川はケガの影響で約半年間、ボールを蹴ることができなかったが、ピッチの外からサッカーを見ることで戦術眼が向上。同時に、精神的にもたくましくなった。

 一方、攻撃陣を引っ張るのは、1年時からトップチームのメンバーだった熊澤和希(くまさわ・かずき/3年)。ゲームメイク能力に長けるMFだが、県予選では4試合連続ゴールを決めるなど優れたゴール感覚も持ち合わせており、相手にとっては脅威だ。

 この熊澤と関川といった攻守の大黒柱がいることで、試合を勝ち切る力強さが増した。接戦が多い本大会では、大きな強みとなるに違いない。

 ふたつ目の根拠は、クジ運のよさである。なんと、流経大柏のライバルと目されていた他の有力校のほとんどが、同校とは逆のブロックに固まったのだ。

 もちろん同ブロックにも、名門・四日市中央工(三重県)、インターハイベスト4の東山(京都府)、初出場ながら前評判の高い瀬戸内(広島県)、そして2014年度大会の覇者・星稜(石川県)など、上位を狙える実力校もいるが、ここ1年の戦いぶり、選手権へ向けての充実度からすれば、流経大柏が一枚上。初戦をきっちりモノにできれば、決勝まで難なく勝ち上がっていってもおかしくない。

 翻(ひるがえ)って、流経大柏の逆ブロックは強豪校がひしめく大激戦だ。なかでも、決勝まで駒を進める候補としては、連覇を狙う前橋育英、前々回の覇者・青森山田(青森県)、九州の猛者・大津(熊本県)の3校が挙げられる。

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