湘南の梅崎司が振り返る2018年。「自分を変えるために移籍した」 (2ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi 小倉直樹●撮影 photo by Ogura Naoki

──浦和戦の先制点も見事でした。しかも、(大分の下部組織時代からの同僚で浦和でも一緒だった)盟友のGK西川周作選手から奪ったゴールでしたね。

「レッズ戦でモチベーションが上がるのは当然でした。自分が移籍した意味を見せなければならないので。でもそれ以上に、チームとして本当に勝利が必要な一戦。ここで負ければ、チームが大きく後退してしまう状況で、自分が点を取るんだと言い聞かせていました。ずっとイメージして、気持ちも高めて。そしてチャンスを生かすことができた。名古屋戦(のゴール)と同じくらい価値のあるものかなと思います」

──西川選手とは話しましたか?

「試合後にちょっとだけ。さすがだね、と言ってくれました」

──不思議な縁というか、巡り合わせを感じたゴールでした。

「僕も感じました。西川もそうだし、(マーカーの)森脇(良太)も長く一緒にやっていた仲間でしたし。それだけにうれしかったですね」

──古巣相手のゴールだったこともあり、セレブレーションは控えめながら、握った拳は熱かったように見えました。

「レッズサポーターに失礼なことはしたくないと思っていましたけど、僕はもうベルマーレの一員なので、ゴールを決めたら、喜びは止められないですよね」

──では、あらためて今季を最初から振り返っていただきたいと思います。浦和レッズから契約更新の打診があったなか、湘南への移籍を決断。あらためて、その決断の理由を聞かせてください。

「自分を変えるために。前にも話しましたが、(あのまま浦和にいると)フェードアウトしそうな気がしていたので。自分の本当の姿、本音の部分で、もう一度勝負したかった。(監督の)曺さん(曺貴裁/チョウ・キジェ)にはそれを見抜かれていて、しかもベルマーレはそんな自分を必要としている、と言われたんです。決断するのは今しかないと思いました」

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