一体感あるヴェルディの完璧な勝利に、6位からの大逆転昇格が見えた
スコアのうえでは、最少得点による際どい勝利。だが、試合内容に照らして見れば、勝つべくして勝った妥当な勝利と言っていいだろう。
来季J1へ昇格できる最後の1枠を争うJ1参入プレーオフ。その1回戦で、東京ヴェルディが大宮アルディージャを1-0で下した。
J1参入プレーオフ1回戦を勝ち上がった東京ヴェルディ リーグ戦5位の大宮に対し、同6位のヴェルディ。引き分けなら大宮が2回戦へ進出することになる試合は、主にヴェルディがボールを保持する展開で進んだ。
大宮側から見れば、得点できなくても、失点しなければいい試合である。一見ヴェルディが攻勢に見える展開も予想の範囲内であり、守備を固めてカウンターを狙えばいい大宮にとっては、ある意味、おあつらえ向きであるようにも見えた。
しかしながら、すでに試合が終わった今となっては、結果論であることを承知で言えば、試合は間違いなくヴェルディのペースで進んでいた。そう言い切って構わないだろう。
理由は主にふたつ。まずは、大宮がボールの奪いどころを定められなかったことだ。
3-4-2-1のヴェルディに対し、4-4-2の大宮が高い位置からプレスをかけようとすれば、2トップが相手3バックのビルドアップをいかに制限できるかが、最初のカギとなる。
1 / 4