2018.06.04

「イニエスタ神戸」を夏の日本で
最大限に活かすため、必要な戦術は?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 原壮史●写真 photo by Hara Masashi

 6月2日、ニッパツ三ツ沢球技場。ルヴァンカップ・プレーオフステージ第1戦で、ヴィッセル神戸は横浜F・マリノスと戦い、4-2で敗れている。

スペイン代表としてロシアW杯を戦った後、神戸に合流するアンドレス・イニエスタ「(セットプレーで)先制するまではよかった。プレスをかけ続けたかったが……」

 試合後、吉田孝行監督はそう振り返っている。

「相手もプレスに慣れてきて、こっちも動きの量が落ちた。それで(前半で)逆転されてしまった。守備(の強度)が弱くなったのもあって、攻撃で自信がなくなってしまった。前線の選手が(パスを受けに)顔を出さなくなって、ピッチの状態が悪かったせいもあるが、(コントロールが難しく)消極的になってしまった。それで(前と後ろの)距離が遠くなって、攻守のバランスが崩れた」

 このコメントだけでも、「守備によって攻撃を旋回させる」という戦術であったことがわかる。

 しかし、この日はそれが空回りした。神戸はプレスが甘いことで、高いラインの裏に何度もスルーパスを通されている。ボールを奪えず、受け身に回った。ルーカス・ポドルスキの不在もあっただろうが、中盤でテンポを作る、変える、ということができず、攻撃は単調だった。結果、ボールを握る戦いでは横浜FMに後れをとった。前線にボールが入って差し込んだときは強力FW陣が強さを見せたものの、試合全体を通し、横浜FMに主導権を握られることになった。

 このチームで、スペインから鳴り物入りで入団するアンドレス・イニエスタは、どのようなプレーを見せるのだろうか?