2018.05.09

信念を貫き3位。ペトロヴィッチの札幌に、
福田正博はロマンを感じる

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

福田正博 フォーメーション進化論

 コンサドーレ札幌が第13節を終えた時点で7勝4分2敗と好調を維持している。まだシーズン序盤とはいえ、札幌が3位につけることを予想できた人はいないのではないだろうか。

 今シーズンの札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ監督を指揮官に迎え、前監督の四方田修平(よもだ・しゅうへい)氏がヘッドコーチとして新体制を支えている。

今季から札幌の指揮を執るペトロヴィッチ監督 基本フォーメーションは、ペトロヴィッチ監督がこれまで指揮を執ってきた浦和レッズやサンフレッチェ広島でも採用してきた3−4−2−1。開幕前に札幌のキャンプを訪れた際に、ペトロヴィッチ監督のスタイルがチームに浸透するには少し時間がかかると感じたし、監督自身もそう語っていた。

 ペトロヴィッチ監督のサッカーには多くの約束事が存在している。活発に動きながらパスをつないでいくが、選手が流動的に動くことはそれほどない。選手同士が常にいい距離感を保つために、ポジショニングの取り方には細かいルールが決まっているからだ。

 特徴的なのは、どのポジションの選手にも”斜めの動き”を制限させることにある。

 スペースに斜めに走り込んでパスをもらうといった動きは、マークの受渡しやラインのコントロールを強いることで、相手DFを混乱させることができる。その反面、ひとりの選手が動いたことで空いたスペースを誰が使うかなど、選手が個々に判断しなければいけない局面が増えることになる。

“流動的に動くサッカー”を成立させることは難易度が高い。選手全員が共通認識を持って的確な判断ができるようであれば問題ないが、Jリーグでそれを実践できるクラブはまだ多くないように思う。