J王者を粉砕。またもタイトル獲得のセレッソは、昨季と何が違ったか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 Jリーグのシーズン開幕を告げる富士ゼロックススーパーカップが行なわれ、昨季天皇杯王者のセレッソ大阪が、同J1王者の川崎フロンターレを3-2で下した。

 セレッソは、昨季ルヴァンカップ決勝から天皇杯決勝、そして今回と、関東のクラブを相手に、いわばアウェーである埼玉スタジアムでのタイトルマッチに3連勝。Jリーグ誕生以降、クラブとしての初タイトルを昨季ルヴァンカップで手にしたセレッソだが、みるみるうちにトロフィーコレクションを増やしている。

川崎フロンターレを攻守に圧倒したセレッソ大阪川崎フロンターレを攻守に圧倒したセレッソ大阪 これが、今季Jリーグ初の公式戦。対戦した両クラブにとって、長いシーズンは始まったばかり。たった1試合でこれから先の結果をすべて見通すことなど、もちろんできない。だが、結果だけでなく内容的に見ても、どちらがよりポジティブな印象を残したかは明らかだったのではないだろうか。

 セレッソの尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督が語る。

「(1月1日の天皇杯決勝まで戦ったため)オフの期間も(その後のキャンプの)練習の期間も長くなかったが、すべての選手が集中力を保ってやってくれた。1年を通してやるべきことを選手が示してくれた。今年どうなるかはわからないが、出発点としては悪くなかった」

 シーズン初戦とあって、選手のコンディションがまだまだ上がり切っていないのは当然のこと。互いにプレー強度はそれほど高くなかった。だが、それを差し引いたうえで、やるべきことをより着実にやっていったのは、セレッソのほうだった。

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