長谷川健太に再建を託すFC東京。16歳・久保建英はどう使われるのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by YUTAKA/AFLO SPORTS

 久保はボールを受けたら、ためらいがない。そのケレン味のなさでゴールまでボールを持っていける。ふてぶてしいまでの技量でシュートを打つことができ、第33節、サンフレッチェ広島戦、最終節のガンバ大阪戦という実戦でも、短い出場時間ながらポテンシャルの高さを証明している。

 久保ひとりにチームを託すべきではないが、何かをやってのける予感はある。

 下部組織であるアカデミーからは、平川怜のトップ昇格も決まっている。平川は中足骨の骨折で開幕スタートは難しいだろうが、第32節のサガン鳥栖戦ではJ1で遜色のないプレーを見せるなど、将来が嘱望される。若い力がチームの気運になっていることは間違いない。

「タケフサは安心してボールを預けられますね。得点の匂いがするし、自分で取りにいくところまでいける。それは練習から見せているプレーで、とにかく肝がすわっている。(J1で試合に出ても)自分を出せるし、すでに意見も言える」

 そう語ったのは、自身もFC東京の下部組織からトップに昇格した橋本拳人(24歳)だ。今シーズンは混迷のチーム状況でも、28試合出場6得点。インテンシティをインテリジェンスで出せる若手MFで、久保とも息の合ったプレーを見せている。

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