欠場の浦和戦で若手ライバル台頭も、なぜ香川真司は余裕たっぷりなのか (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 また、強烈なインパクトを示したモルについては「持っているものは素晴らしい」と評価しつつ、「若い選手がたくさんいるので、彼らを生かしながら、僕は経験者の立場としてやっていかないといけない。しっかりと融合できれば、うまく戦っていけると思う」と、年長者としての貫禄を示す。

「自分が中心になってやっていかないといけない」

 そう語る香川には、経験に裏打ちされた確かな自信が備わっていた。

 2010年に海を渡り、欧州では今季が8シーズン目。ドルトムントでは通算6シーズン目となる。今年で28歳、すでにクラブでは古参となった香川は、若いチームを牽引する立場を担っている。個人よりもチームのことを。自分が生かされるよりも、周りを生かすことを――。そうした意識が備わるのも、ヨーロッパで培われた経験と自信があるからだろう。

 クラブだけではなく、日本代表としても、8月にはワールドカップアジア予選が最終局面を迎え、翌年のワールドカップにつながる1年にもなる。

 香川真司にとって、サッカー人生のひとつの集大成となる重要なシーズンが幕を開ける。

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