2017.06.29

人材難の日本代表SB。
「堂安律のコンバート」を福田正博は提案する

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 そんな中、心配の種となっているのがサイドバック(SB)だ。このポジションは、2010年の南アフリカW杯前後に、右SBの内田篤人と左SBの長友佑都が台頭。それに続いて、ブラジルW杯の頃には酒井宏樹と酒井高徳が頭角を現し、日本代表のSBは世界の上位国と比べても、遜色のないものになった。

 しかし、現在、内田は長く故障に苦しみ、今年31歳になる長友のパフォーマンスは全盛期に比べると陰りが見える。ロンドン五輪世代の”ダブル酒井”がいるものの、現段階で彼らを脅かし、世界と戦えるような若手は見当たらない。

 W杯出場権がかかる、8月31日のオーストラリア戦、9月5日のサウジアラビア戦に向けて、長友とダブル酒井のうち誰かを欠くことになった場合、左SBは太田宏介や、リオ五輪にオーバーエイジで出場した藤春廣輝、右SBなら遠藤航を起用することで急場はしのげるだろう。とはいえ、太田は29歳、藤春は28歳と、今後の代表を担うべき年齢とは言い難く、遠藤は24歳だがSBは本職ではない。

ロシアW杯や、その先を見据えた時に、日本代表にとってSB育成が重要なテーマになることは間違いない。内田や長友、ダブル酒井が欧州へ羽ばたいたことで、SBは日本の”ストロングポイント”と思われることもあるが、彼らは特殊ケースともいえる。実際、日本サッカー界にはSB育成に悩まされてきた長い歴史がある。