W杯出場の決め手に、福田正博がハリル監督に求める岡崎慎司の起用法

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

【福田正博 フォーメーション進化論】

 日本代表は、6月13日のW杯アジア最終予選のイラク戦を1−1で引き分けた。前半にいい形で先制点を奪っただけに悔しさは残るが、試合前から多くの選手が故障を抱え、試合中も負傷者が出た中で勝ち点1を手にしたことは評価していい。

新しい布陣でイラク戦に臨んだハリルホジッチ監督新しい布陣でイラク戦に臨んだハリルホジッチ監督 イラク戦はCBに昌子源、ボランチに井手口陽介、遠藤航と、W杯予選初スタメンの3選手が起用され、中盤の構成も右に本田圭佑、左に久保裕也、中央に原口元気を置く新たなフォーメーションを敷いた。6月7日のシリアとの親善試合で香川真司が負傷離脱したことや、故障明けの今野泰幸のパフォーマンスが期待通りでなかったことなどの影響もあるが、ハリルホジッチ監督は、よくこの決断をしたなと感心する。

 3月にアウェーで行なわれたUAE戦では、経験のある選手を重視して結果を残したため、今回のイラク戦も経験値のある選手を起用すると見ていた。しかし、選手たちの状態をしっかり見定める時間があったことで、経験よりもコンディションのいい選手を優先して起用することにつながったのだろう。

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