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W杯出場の決め手に、福田正博が
ハリル監督に求める岡崎慎司の起用法 (2ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 CBの昌子は、シリア戦で少し不安な面を露呈したものの、イラク戦では期待通りの働きをした。昨シーズンから急成長したことによる自信は、今回の代表戦でも結果を残したことでさらに深まったのではないかと思う。

 浦和で3バックの中央でプレーしている遠藤航は、慣れないボランチでの起用だったにもかかわらず思い切ってプレーしていた。井手口とのコンビも、リオ五輪で一緒にプレーした経験があるため違和感はなかったはずだ。役割的には遠藤が後ろに下がり、井手口が持ち味である高いボール奪取能力を活かして積極的に前に出ていた。前半の立ち上がりには、ボール奪取をした流れで相手陣内に攻め上がる井手口らしいプレーも出ていた。

 アジア予選終盤の重圧のかかる試合で代表初先発し、無難なプレーに終始してもおかしくないところだが、20歳の井手口は頼もしさを感じるほど自分のよさを出していた。彼がボランチで使える力があると証明したことで、長谷部誠や山口蛍、今野泰幸とのポジション争いが激化し、それがチームの成長につながるきっかけになるのではないか。

 遠藤は井手口に比べると目立たなかったが、それは井手口が自由にプレーできるようにバランスを取っていたからだろう。縦パスの正確さや高い守備能力が随所に見られ、攻撃的な井手口との組み合わせは悪くはなかった。

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