レイソル大谷秀和が語るボランチ論。
「ポスト長谷部」に必要な資質は?

  • 小宮良之●文 text by Kommiya Yoshiyuki 築田純/アフロスポーツ●写真 photo by Tsukita Jun/AFLO SPORTS

 ロシアW杯アジア最終予選、UAE、タイ戦。MF長谷部誠の故障離脱によって、ハリルジャパンは誰をボランチに起用するかが争点になった。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はインサイドハーフやコンバートで対処を試みたが、「正解」は出ていない。

 そもそも、ボランチとはいかなるポジションなのか?

 ボランチはポルトガル語で舵やハンドルを意味する。船体や車体を操縦。すなわち、ピッチにおいては中央に陣取り、チームを回す役割だ。

「ダイレクトを使えるか、だと思います」

 柏レイソルの主将である大谷秀和は、「ボランチの資質」について語っている。

「ダイレクトで(ボールを)弾けるということは、周りが見えていないといけないし、そのスキルもないといけない。視野を確保し、身体の体勢を作っておく必要もあります。予測し、準備することが欠かせないですね」

柏レイソルの主将でボランチの大谷秀和柏レイソルの主将でボランチの大谷秀和 大谷は柏のボランチとして、国内の主要タイトルをすべて手にしてきた。Jリーグ、天皇杯、ナビスコカップ(現行のルヴァンカップ)、ゼロックス・スーパーカップ。アジアチャンピオンズリーグでも3回、決勝トーナメントに進出している。2011年にはクラブW杯準決勝に進み、南米代表のサントスと熱闘を演じた。

1 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る