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ハリルも密着マーク。伝統の「9番」を
背負う鹿島の新エース、鈴木優磨 (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「俺が『2桁取る』と宣言したとき、周りは驚いたかもしれないけど、自分としては"取れる"と思っていた」(鈴木)と、有言実行を成し遂げた。

 もっとも、リーグ戦31試合に出場したものの、22試合は途中出場だったため、今シーズンはスーパーサブからの脱却、開幕スタメンを含むレギュラー定着を目論んでいる。

 鈴木の魅力は、そうした得点力や、決勝でPKキッカーを志願する強心臓だけでなく、ユーティリティー性や器用さも備えている点だ。本来は、ペナルティーエリア内で強さを発揮する大型ストライカーだが、突破力やダイアゴナルに走ってゴール前に飛び出せる機動力が買われ、昨シーズンはサイドでもプレーした。

 DAZNニューイヤーカップの福岡戦でも、左サイドで先発。前半途中には、ピッチ内の判断で前線の土居とポジションを入れ替わって相手DFをかく乱した。「(ポジションチェンジは)相手が引いていたので、聖真くんと自分の特徴を考えて、ふたりで話をして決めた」(鈴木)と、状況判断や駆け引きも身についてきている。

 背番号も「34番」から、元日本代表の黒崎久志や鈴木隆行、現日本代表の大迫勇也ら、歴代の大型ストライカーが背負ってきた「9番」に変更された。それは、クラブの期待の高さに他ならない。鈴木自身、それはわかっている。

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