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鹿島はやっぱり鹿島。「前の4人が
変幻自在」の新たな攻撃スタイル (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi

 たとえプレシーズンでも、勝利するのが大前提。そのうえで、内容を突き詰めていかなければ、レギュラーシーズンで苦戦を強いられる。そのことがわかっているから、ライバルたちが戦術や連係の確認に重きを置くこの時期でも、勝利へのこだわりが少しも薄れることはない。やはり、鹿島は鹿島だった。

 選手たちは危機感を抱くが、1月下旬にタイ遠征を敢行し、帰国するとすぐさま宮崎へ移動。中1日でゲームを重ね、急ピッチで仕上げてきたのも事実。はたから見れば、疲労が最もたまっている時期で、パフォーマンスが落ちるのも無理はない。

 それに、すべてが悪かったわけではなく、新シーズンに向けてポジティブな面も確かに見えた。

 そのひとつが、前線の「組み合わせ」と「流動性」だ。

 この日は、2トップに金崎夢生と土居聖真。右サイドハーフに新加入のレアンドロ(パルメイラス/ブラジル→)、左サイドハーフに鈴木が入ったが、4人がそのまま、オリジナルポジションのプレーエリアにとどまっていた時間はほとんどなかった。

 前半の金崎は右サイドのタッチライン際まで流れることが多く、逆にレアンドロはインサイドでプレーする機会が多かった。一方、左サイドはもっとはっきりしていて、前半の途中から土居と鈴木が入れ替わり、立ち位置を変えてプレーした。その狙いについて、鈴木が明かす。

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