鹿島はやっぱり鹿島。「前の4人が
変幻自在」の新たな攻撃スタイル

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi

 プレシーズンマッチといえど、鹿島アントラーズは、やはり鹿島アントラーズだった。

 JリーグDAZNニューイヤーカップの宮崎ラウンド(2月2日~6日)。J1王者の鹿島は、初戦のV・ファーレン長崎(J2)戦は2−0と勝利したが、第2戦の横浜FC(J2)戦は0−1と敗戦。1勝1敗で迎えた第3戦のアビスパ福岡(J2)戦は1−0でモノにしたものの、2戦目の黒星が響いて2位に終わった。

 優勝を逃したうえ、「大勝を狙っていた」(FW鈴木優磨)にもかかわらず、得点力不足を露呈したことで、勝った福岡戦のあとも、選手たちの表情は厳しく、ミックスゾーンではまるで負けたチームのように言葉数が少なかった。

 そんなチームメイトの心境を、DF植田直通が代弁するように言う。

「チームとしては、コンディションを上げることが目的かもしれないですけど、鹿島というチームは、どんな試合でも勝ちにこだわらなければいけないチームですから」

 横浜FCに敗れたあと、「情けない試合」と吐き捨てたDF昌子源は、「今日もあまり変わらなかった」と振り返ると、「もっと点を取らないと苦しくなるし、1点を取ってからシュートが減ったり、シュート自体が少なかったりした。そういうのを突き詰めていかないと、(今季のJ1リーグでも)勝てないんじゃないか」と、危機感を露(あら)わにした。

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