遠藤航、矢島慎也ら「リオ世代」のJでの台頭なくして、W杯の勝利なし (5ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Wataru Kohayakawa/AFLO

 U-20の時代には世界大会への出場権を逃すなど、なかなかアジアの壁を破ることができなかったリオ世代が、ようやく世界へとたどり着いた昨季。満足できる結果を残せたわけではなかったが、それでも彼らが大きく歩を進めたシーズンとなった。

 その貴重な経験を無駄にしないためにも、重要になるのが今季のパフォーマンス。鉄は熱いうちに打て、ではないが、リオで蓄えた熱が体内に残るうちに、Jリーグでひと回り大きくなった姿を見せてほしい。

 最近のJリーグを見ていると、活きのいい若手をあまり目にすることがない一方で、ベテラン勢はあまりに元気だ。最近5年のJリーグMVPを見ても、川崎フロンターレの中村憲剛(受賞当時36歳)、サンフレッチェ広島の青山敏弘(同29歳)、ガンバ大阪の遠藤保仁(同34歳)、横浜F・マリノスの中村俊輔(同35歳)、サンフレッチェの佐藤寿人(同30歳)と、平均年齢は優に30歳を超えている。将来のJリーグを憂(うれ)うというだけでなく、A代表の世代交代を考えても、やはり若手の台頭が待たれるところだ。

 リオ世代の選手たちが、どれだけブレイクスルーを果たせるのか。今季Jリーグを見るうえで、注視しておきたいポイントである。

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