遠藤航、矢島慎也ら「リオ世代」のJでの台頭なくして、W杯の勝利なし

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Wataru Kohayakawa/AFLO

 Jリーグの多くのクラブが、来る新シーズンへ向けてキャンプに入った1月。昨年の同じ頃は、カタール・ドーハでアジアU-23選手権、すなわちリオデジャネイロ五輪最終予選が開かれ、23歳以下の若い選手たちが6大会連続となる五輪出場を目指し、激闘を繰り広げていた。

 U-23日本代表は見事に同選手権を制し、リオ五輪に出場。本大会ではグループリーグ敗退に終わったものの、慌ただしいシーズンを通じて、彼らが得難い経験を積んだことは間違いない。

 そんな「リオ世代」の選手たちも、1993年生まれの最年長であれば、今年24歳を迎える。世界的に見れば、代表チームの主力になっていても不思議はなく、もはや若手とは言っていられない年齢に差し掛かっている。

 実際、日本が出場した過去のW杯が示しているように、五輪に出場した選手(あるいは、同世代の選手)が2年後のW杯で、どれだけA代表に食い込んでこられるかが、日本の成績を左右すると言っても大袈裟ではない。

 例えば、日本がW杯でグループリーグを突破した2002年(日韓共催)、2010年(南アフリカ)の2大会では、その2年前の五輪に出場した選手たちが主力としてチームを支えていた。

 2002年大会であれば、DF中田浩二、MF明神智和、MF稲本潤一、FW柳沢敦など、2010年大会であれば、DF内田篤人、DF長友佑都、FW本田圭佑などといったメンバーである。

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