「クラブW杯を見て腹が立った」
浦和レッズ柏木陽介の激アツ逆襲宣言

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Wataru Kohayakawa/AFLO

 思えば、浦和レッズの2016年シーズンは、不意に終わりを迎えたのではなかったか。

 2ステージ制だった昨季のJ1。ファーストステージでは3位に終わった浦和だったが、セカンドステージで優勝を果たし、Jリーグチャンピオンシップ出場を決定。と同時に、年間勝ち点でも1位となり、チャンピオンシップでの"第1シード"を獲得した。

 意気揚々と決戦に挑んだ浦和は、鹿島アントラーズとの対戦となったチャンピオンシップ決勝第1戦でも1-0と勝利。第2戦は引き分けでも年間優勝が決まるとあって、浦和は2006年以来となる覇権をほぼ手中に収めたかに思われた。

 J1優勝を果たした先には、FIFAクラブワールドカップでレアル・マドリード(スペイン)をはじめとする世界の列強との対戦も待っている。厳しくも楽しみな戦いはまだまだ続く。当然、浦和の選手たちにはそんな思いもあっただろう。

 ところが、だ。ホーム・埼玉スタジアムでの第2戦、前半早々に先制点を奪った浦和は、その後受け身に回り、2点を失って逆転負け。アウェーゴールの差で鹿島に優勝をさらわれてしまう。

 もちろん、クラブW杯への出場権もまた、鹿島の手に渡った。すでに天皇杯は、チャンピオンシップを前に4回戦で敗退していた浦和に、気持ちを切り替えて向かう舞台は残されておらず、突然にしてシーズンの幕が下ろされたのである。

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